9月23日、能登、長浦、カセでのウキ釣り
釣果
チヌ41cm、32cm
*今回は、釣った魚の写真、撮り忘れ
釣りレポート
今週は、週末が北風になる予報のため、水温低下によって食い渋りになると予想。週末でなく木曜日、祝日の23日に釣行。9月23日は秋分の日、昼の長さと夜の長さが等しくなる日。これからは日の出時間が遅くなり、朝、釣りを始める時間が遅くなる。釣り人にとっては、楽しみの時間がどんどん減っていく。悲しい。
で、今日も、いつもの能登、長浦、島田さん。先週、先々週と2週連続チヌ48を釣ったので、今週こそは、年無しを期待。ただし、昼前には南西の爆風の予報で、釣りにくくなることが予想される。早い時間勝負だ。
エサ
マキエは、生オキアミ2角、激荒2袋、チヌパワームギ2袋、チヌパワー白1袋。集魚力を期待して激荒を多めにしてみた。結果は…。
サシエは、ネリエでは、エサ取りで瞬殺と予想して、荒食いブラウン1個のみ。で、実際に瞬殺。メインはカニ。
道具
1本目の竿は、チヌ競技スペシャルⅣ125、リールは、BBXハイパーフォース1700、道糸は、PEG5+08号。ウキは、松田ウキで、遊動仕掛け。ハリスは、フロロ175、針はチヌ3号。
2本目の竿は、イソリミテッド1号、リールは、銀狼、道糸は、PEG5+1号。ウキは、南ウキ競技ゼロのスルスル仕掛け。ハリスは、フロロ175、針はチヌ3号。
この日の課題
課題は、1.食い渋り対策、2.サシエとマキエの同調。
食い渋り対策のために、ハリス、針の号数を落として、ハリスは、フロロ175、針は、チヌ針3号に。また、サシエとマキエの同調のために、遊動仕掛けを準備。ガン玉をうって、底付近を確実に狙えるようにした。でも、結果は惨敗。敗因については、後述の考察で振り返る。
実釣
6時、先週と同じツインブリッジから3番目の牡蠣棚群の、奥の端っこのカセに乗せてもらった。牡蠣棚のアンカーを狙いたいが、昼前から南西風が強くなるので、そっちを向けなくなる。早い時間にそっちを向いて釣ろう。そう思って、いつも通り、まずマキエ作成。できたらマキエをまきながら道具を準備。6時半釣り開始。
開始早々、先週と同じようなポイントで、アタリ3つ。1つは、ばらしたが、残りの2つで、クロダイ41cm、32cmを釣り上げた。仕掛けは、いつものゼロスルスル仕掛け。このあと、どんどん風が強くなり、仕掛けを遊動仕掛けに変更。仕掛け変更が悪かったのか、魚がいなかったのか、何が悪かったのか分からないが、その後はアタリなし。サシエのカニが、たまにエサ取りにかじられることがあった程度。
その後、南西風5mの強風の中で、繰り返し、カニを落とし込んで、粘ってみたが、全く釣れなかった。13時納竿、14時帰港。
考察
敗因をいろいろ考える中で、松田稔さんのブログで面白い記事を見つけたので、以下に引用する。
Question(以下Q)「どうなんでしょう、春先と秋とでは、どちらがチヌ狙いの釣り人が多いんです?」
会長(以下、太文字)磯からチヌを狙う釣り師は、春先の方が多いんと違うか?
Q「理由は何なんでしょうねぇ?」
そらあ、色々あると思うわ。秋口は狙える対象魚が増えてくる。例えば、まずグレを狙いたいわな。春先のチヌ釣りに比べたら、秋は数釣りが期待できんな。それと一番厄介なのは秋のチヌは釣り方が難しいことや。
Q「ほう。同じチヌなのに、春と秋とでは釣り方に難易の差があると。」
うん。春先のチヌ釣りのように考えて、同じパターンでやっても、秋チヌは思うように釣れんな。
Q「同じ釣り方ではダメなんですか。なぜなんです?」
そらあ、チヌの生活パターンが違うていくからよ。
Q「ほほう、面白そうですね。いやあその付近の事から教えてもらえませんか?」
春のチヌの事は前に話したわな。
Q「えーっと、乗っ込みチヌは、産卵のために深場から浅場へ移動してくるということでした。
冬期は深場で過ごしていて体力が落ちているため、浅場では体力を回復しようとして餌をあさり回る。」
そうや。
Q「だから、一定の場所には定住せず、広い範囲を餌を求めて動き回る。そのうえ、撒き餌には浮くし、ハリスをあまり気にしない。卵は藻に産みつけるという概要だったと思います。」
そうや。というても、乗っ込んできたチヌが全部釣られてしまうわけでもない。もともと用心深い魚やけん、仲間が釣られて少なくなったら、本能的に用心して、ハリにかからんチヌもようけおるわけや。
残ったチヌは、産卵したらだんだん自分の定住場所を捜してテリトリーを作るようになるんでな。
Q「テリトリーを持つというのはチヌの特性なんですかね?」
そらあ、違うやろ。サンゴ礁を生活圏にしている小さい魚の中にも、テリトリーを主張する種類があるぐらいやからな。
Q「ふーん。テリトリーを持つというのはなぜなんでしょうね?」
詳しくはわしにもわからん。ただ、多分餌の関係やろうとは推測できるけどな。生きていくためには、餌を手に入れるということが絶対的な要素やけん、縄張りをもって、その範囲の餌を独占しようとするんと違うか。そやから、テリトリーを持ったチヌは、他魚はもちろん、仲間であっても自分の縄張り内に入ってくるもんは必死で追いまくるわな。
Q「他魚が近づいてきたら追い払ってしまうんですか?」
そうや。チヌというんは、かなり気の強い魚やけん、猛烈な勢いで追いまくる。
Q「そのテリトリーを持つことと、秋のチヌ釣りとは何か関係があります?」
大いにあるな。結論から言うたら、拾い釣りをせんとならんこともある、ということや。
Q「拾い釣り?」
うん。1~2匹釣ったら、場所を変えて釣ることも必要になるわな。
Q「それはまたなぜです?」
縄張りというんは、広いか狭いかは別として、場所的な広がりを持ってるということや。
Q「確かに。」
チヌの魚影が濃い場所で、テリトリーの範囲が狭うて、AのチヌとBのチヌがすぐ隣合わせで狭い縄張りを作ってるんやったら、あんまり苦労はせん。そやけど、1匹が広いテリトリーを持っとるようやったら、その場所で1匹か2匹釣ったらどうなる?他にはチヌはおらんのやけん、なんぼチヌを狙ってみてもその場所で釣れるわけがないやろう?
ここで重要なのは、
- 乗っ込みチヌ:一定の場所には定住せず、広い範囲を餌を求めて動き回る。(夏チヌも同じだと思う。)
- 秋チヌ:自分のテリトリーを持っていて、そこで餌を食べる。餌を求めて動き回ることはしない。
- だから、秋チヌは、拾い釣りをせんとならん。1~2匹釣ったら、場所を変えて釣ることが必要。1匹が広いテリトリーを持っとるようやったら、その場所で1匹か2匹釣ったらどうなる?他にはチヌはおらんのやけん、なんぼチヌを狙ってみても、その場所で釣れるわけがないやろう?
この松田さんの記事からは、マキエを広範囲にまいて、周囲の牡蠣棚についているチヌを寄せるのは、秋チヌの習性からは無理だろう。むしろ下手にマキエをまくことで、周囲の牡蠣棚についているエサ取りを集めているかもしれない。このことは、自分にとって、目からうろこ、でした。
そう考えると、オキアミ主体のマキエでは、中層がエサ取りでいっぱいになって、底付近には到達しないかも。そうなると底付近にいるチヌを寄せることも、足止めすることもできないかも。もしかしたら、仮にマキエに誘われたチヌがいたとしても、エサ取りの大群がいて、マキエには近寄れないのかも。そう考えていくと、この日、一生懸命にオキアミのマキエをまいても、アタリがなかったことが合点がいく。
またこの日、サシエとマキエの同調させるために、遊動仕掛けで、ガン玉をうって、底付近を確実に狙えるようにした。でも、浅タナでマキエとサシエを同調させるならば、ともかく、水深約15mの海底付近のサシエとマキエを同調させるのは至難の業。大オモリを使えば可能になるかもしれないが、波がない穏やかな能登、長浦の海で、大オモリを使えば、仕掛けが立ってくる。そんな仕掛けでチヌが食ってくるとは思えない。結果として、この日、この仕掛けでは、アタリがなかった。
そう考えると、オキアミ主体のマキエは見直しが必要で、また大オモリの遊動仕掛けで無理矢理、底付近を狙うのもやめるべき。
さらに、松田さんのブログには以下のような記事もあった。
Q「教えてもらうと、同じ釣りでも時期が違えば釣り方も異なることがよくわかりますねぇ。整理すれば、乗っ込みチヌは浮くものが多いけれども、秋になると浮かないチヌが増える。春先のチヌはハリスを気にしないが、秋のチヌは太いハリスでは食わない。春のチヌはオキアミに飛びつくけれども、秋のチヌの中にはオキアミに見向かないものもいる。秋のチヌ釣りでは、底に海藻とかシモリなどの障害物を絶対に必要とするし、ウキ下もグンと深くなるということでよいですね?」
理論的にはそんなところやろうな。
これらのことも十分に理解した上で、小手先で仕掛けやエサを変えるだけでなく、マキエを含めて、釣り方を根本的に見直す必要がある。このまま同じ釣り方をしていれば、ボーズになりかねない。次週までに秋チヌ対策を根本的に見直す。
やっぱり、まだまだ未熟。全然未熟。もっともっと勉強しなければ。
これは、今週、購入した松田ウキ、松遠(しょうえん)。松田ウキの中で最大遠投性能を持ちながら、かつ松山と同等のバランスを持っているとのこと。しかもイエローグリーンのヘッドは、よく見えそう。小さくて軽い松田ウキが多い中で、この松遠は助かる。遠投する時はもちろん、強風下での釣りで、今まで苦労していたから。ウキフカセ本格シーズンが待ち遠しい。
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